テニスをやっていると
リターンエースを打ちたい!!
相手のサーブを簡単にブレイクできるようになりたい!!
と思う方は、非常に多いと思います。
そこで今回はリターンが得意な選手たちはどんなラケットを使っているのか、どんな体型の人が多いのかを見ていきたいと思います。
テニスがうまくなるには、もちろん練習が大事ですが、
練習以外にリターンが強くなる方法を知りたい
という人におすすめの内容です!!
リターンが得意な選手の体型
それではリターンが得意な選手の体型(身長、体重、BMI)を紹介していきます。ここではATP STATSのReturn Leadersのランキング上位20人を紹介します。(2021年9月、過去52週、全サーフェス)
男子のリターンが得意な選手
Return Leaders のランキング | 名前 | 国 | 身長[cm] | 体重[kg] | BMI |
1 | ラファエル・ナダル | スペイン | 185 | 85 | 24.84 |
2 | ディエゴ・シュワルツマン | アルゼンチン | 170 | 64 | 22.15 |
3 | ノバク・ジョコビッチ | セルビア | 188 | 77 | 21.79 |
4 | カルロス・アルカラス | スペイン | 185 | 72 | 21.04 |
5 | ダニール・メドベージェフ | ロシア | 198 | 83 | 21.17 |
6 | ミカエル・イーマー | スウェーデン | 183 | 75 | 22.40 |
7 | フェデリコ・コリア | アルゼンチン | 180 | 73 | 22.53 |
8 | ロベルト・バウティスタ-アグート | スペイン | 183 | 75 | 22.40 |
9 | アンドレイ・ルブレフ | ロシア | 188 | 75 | 21.22 |
10 | セバスチャン・コルダ | アメリカ | 196 | 77 | 20.04 |
11 | ペドロ・マルティネス | スペイン | 185 | 76 | 22.21 |
12 | ヤニク・シナー | イタリア | 188 | 76 | 21.50 |
13 | アレハンドロ・ダビドビッチ-フォキナ | スペイン | 183 | 80 | 23.89 |
14 | アレクサンダー・ズベレフ | ドイツ | 198 | 90 | 22.96 |
15 | ロベルト・カルバレス-バエナ | スペイン | 183 | 77 | 22.99 |
16 | ジル・シモン | フランス | 183 | 70 | 20.90 |
17 | アルベルト・ラモス-ビノラス | スペイン | 188 | 76 | 21.50 |
18 | ダビド・ゴファン | ベルギー | 180 | 70 | 21.60 |
19 | グリゴール・ディミトロフ | ブルガリア | 191 | 81 | 22.20 |
20 | フェデリコ・デルボニス | アルゼンチン | 193 | 90 | 24.16 |
身長
メドベージェフ選手やコルダ選手、ズベレフ選手のように190㎝以上ある選手もいますが、ほとんどの選手が180㎝代であることがわかります。さらにシュワルツマン選手のように170㎝代の選手もいます。
体重
体重は多くの選手が70kg代となっています。
中には90kg代の選手や60kg代の選手までいます。
幅広い体重の選手がいるようです。
BMI
BMIはボディマス指数と呼ばれ、身長と体重から求められる体格指数のことです。計算式は次のようにあらわされます。
BMI=体重(kg)÷身長(m)2
日本ではBMIが22を標準として、25以上で肥満という区分となっています。
表を見てみると、ナダル選手の24.84が最高となっています。それ以外の選手のほどんどが22代、もしくは21代となっていることがわかります。中にはシモン選手のように20代の選手もいます。
22が標準であると考えると、標準的もしくは少しやせ気味の選手が多いようです。
リターンが得意な選手のラケットとストリング
ここからはリターンが得意な選手のラケットとストリングを紹介していきます。
ラケットの形状はフレームの断面が、四角の場合は「ボックス」、楕円の場合は「ラウンド」、中間もしくはどちらにも属さない場合は「ハイブリッド」としています。
Return Leadersのランキング | 名前 | 国 | ラケット(フレーム形状) | ストリング(素材の種類) |
1 | ラファエル・ナダル | スペイン | Babolat Pure Aero Rafa(ラウンド) | Babolat RPM Blast(ポリエステル) |
2 | ディエゴ・シュワルツマン | アルゼンチン | Head Radical MP(ラウンド) | Head Hawk Touch×Babolat Touch VS(ポリエステル×ナチュラル) |
3 | ノバク・ジョコビッチ | セルビア | Head Speed Pro(ハイブリッド) | Babolat Touch VS × Luxilon ALU Power(ナチュラル×ポリエステル) |
4 | カルロス・アルカラス | スペイン | Babolat Pure Aero VS(ラウンド) | Babolat RPM Blast(ポリエステル) |
5 | ダニール・メドベージェフ | ロシア | Tecnifibre TFight 305 RS(ハイブリッド) | Tecnifibre Razer Code(ポリエステル) |
6 | ミカエル・イーマー | スウェーデン | Babolat Pure Drive(ラウンド) | Babolat Pro Hurricane Tour(ポリエステル) |
7 | フェデリコ・コリア | アルゼンチン | Head Radical MP(ラウンド) | 不明 |
8 | ロベルト・バウティスタ-アグート | スペイン | Wilson Pro Staff 97(ボックス) | Luxilon Original(ポリエステル) |
9 | アンドレイ・ルブレフ | ロシア | Head Gravity Pro(ボックス) | Luxilon Adrenaline(ポリエステル) |
10 | セバスチャン・コルダ | アメリカ | Wilson Blade 98 18×20(ハイブリッド) | Luxilon Alu Power x Wilson Natural Gut(ポリエステルxナチュラル) |
11 | ペドロ・マルティネス | スペイン | Wilson Blade 98 (ハイブリッド) | 不明 |
12 | ヤニク・シナー | イタリア | Head Speed MP(ハイブリッド) | Head Hawk Touch(ポリエステル) |
13 | アレハンドロ・ダビドビッチ-フォキナ | スペイン | Head Extreme(ラウンド) | 不明 |
14 | アレクサンダー・ズベレフ | ドイツ | Head Gravity Pro(ボックス) | Head Hawk Touch×Babolat Touch VS(ポリエステル×ナチュラル) |
15 | ロベルト・カルバレス-バエナ | スペイン | Wison Blade 98(ハイブリッド) | 不明 |
16 | ジル・シモン | フランス | Head Prestige MP(ボックス) | Head Intellitour(ナイロン) |
17 | アルベルト・ラモス-ビノラス | スペイン | Babolat Pure Drive(ラウンド) | Luxilon Original(ポリエステル) |
18 | ダビド・ゴファン | ベルギー | Wilson Blade 98 18×20(ハイブリッド) | Luxilon Alu Power(ポリエステル) |
19 | グリゴール・ディミトロフ | ブルガリア | Wilson Pro Staff 97(ボックス) | Wilson Natural Gut x Luxilon 4G(ナチュラル x ポリエステル) |
20 | フェデリコ・デルボニス | アルゼンチン | Babolat Pure Aero(ラウンド) | Luxilon Alu Power(ポリエステル) |
ラケット
まずはラケットの特徴から、見ていきたいと思います。
ハイブリッド形状のラケットは、WilsonのBladeシリーズとHeadのSpeedシリーズ、Tecnifibreの TFight RSシリーズとなっています。これらのラケットはラウンドよりもボックスのラケットに近い特徴を持っているラケットになっています。
このことを考えると、ボックス・ハイブリッド形状のラケットを使っている選手が多いことがわかりました。
前回考察を行ったサーブが得意な選手と比べると、ラケットの種類は変わりましたが、形状の比率はほぼ同じとなりました。
自分の力を使ってリターンをする選手と、サーブの力を利用してリターンする選手でラケットの形状が変わるのではないかと思います。
ストリング
ストリングの特徴を見ていきます。
まず、ナチュラルガットだけを張っているという選手はいませんでした。これは現在のプロテニス選手の傾向からして当然の結果だと思います。
縦横異なるガットを張るハイブリッドで異なる素材を使っている選手は4人、ポリエステルだけを使っている選手は14人、ナイロンのストリングを使っている選手が1人となりました。
この結果を見ると、ポリエステルのみを使用している選手が多いことがわかります。
組み合わせ
ラケットとストリングの組み合わせについてみていきます。
この結果を見ると、最も人気がある組み合わせはラウンド形状のラケットとポリエステルストリング、次いでハイブリッド形状のラケットとポリエステルストリングとなることがわかります。
ポリエステルのストリングは反発力はあまり大きくなく、コントロール性能が高いストリングです。そのため、ラウンド形状のラケットと組み合わせるとラケットのパワーを抑えコントロールとパワーのバランスをとることができます。またハイブリッド・ボックス形状のラケットと組み合わせると非常にコントロール性能が高いラケットとなります。
ラウンド形状のラケットとポリエステルストリングを組み合わせ、パワーのあるラケットとコントロール、スピン性能に優れたストリングを組み合わせている場合が多いようです。
まとめ
リターンが得意な選手の体型とラケット・ストリングを見てきました。リターンが得意になるための要素をまとめると
- 体重を軽くする(BMIが21から22ほど)
- ラウンド形状のラケットとポリエステルのようにパワーとコントロール、スリン性能を両立したセッティングにする
といったことがあげられると思います。
この要素が得られる理由を考えると、
・リターンが得意な選手のほとんどがストロークが得意なため、素早く動くために体重が軽くなっている
・リターンは非常に速いサーブに対して行うため、スイートスポットから外れても飛んでくれるようにパワーのあるラケットを使う
などがあると思います。
練習がもちろん一番重要ですが、用具も工夫してリターンを得意にしましょう!
今回の調査で人気だったラケットの「ウィルソン ブレード」、「ヘッド エクストリーム」、ストリングは「バボラ RPMブラスト」、「ルキシロン アルパワー」、「ルキシロン オリジナル」のリンクを貼っておきます。
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